解離性障がい(解離性同一症)について前回より少し詳しく紹介します。一般的には「分裂した自己」として知られているもので、心理的な障害の1つで、深刻なものとされています。症状、原因や治療法について紹介していきます。
どういった状態かと言うと、「心が自己を分離させている状態」です。この状態であるので、記憶の連続性といったものを感じられにくい状態になるのです。自己同一性といったものも感じられにくくなります。こういった状態から全く違う人格を持っているように行動してしまいます。本当に複雑で深刻なものであり、治療に関しても適切な方法でされなくてはなりません。
・記憶の断片化
先述した状態からも分かるように、自分が何をしていたかを覚えていないと言う事が解離性障がいの患者にはあります。日常的な出来事や、大きなトラウマの記憶でさえも欠落している事があります。
・自己同一性の喪失
自己同一性を保つ事自体が難しくなってしまいます。自分自身が他人のように感じられてしまいます。家族の顔が思い出せなくなったり、知らない場所に行ってしまっていたりという風に、つまり異なる人格、別人格を持つ事があります。
・現実感の喪失と精神的苦痛
自分が本当に現実に存在しているのかや、夢や幻想の中にいるのかの区別が難しくなります。繰り返しの記憶の喪失や自己同一性の混乱は精神的な苦痛を感じさせてしまい、日常生活に対して適応が困難になってくる事があります。
解離性障がいの原因は多岐にわたりますが、以下の要因が関与している可能性があります。
このように解離性障がいはまだまだ明確な原因が特定されてはおらず、難解な精神疾患の1つです。報告例が少ないものですが、家族の方または周囲の方がこのような状態になっているとしたら、治療を勧めてあげてください。次回は治療に関してのお話です。
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