解離性障がいは、一般的には複数の個別の人格またはアイデンティティが同一の個人内に存在する状態を指します。以前は「多重人格障がい」とも呼ばれていましたが、その用語は専門的な文脈ではあまり使用されなくなっています。
解離性障がいの主な特徴は以下の通りです。
・アイデンティティの分離
異なる人格やアイデンティティが交互に出現し、自己の一部としてそれを認識することができます。これらのアイデンティティは、個々の人格が異なる特性、記憶、感情、知識を持つことがよくあります。
・記憶の断片化
自分の過去や日常生活の記憶が断片的であることを経験することがあります。異なるアイデンティティが交互に支配するため、記憶が不連続に感じられることがあります。
・トラウマとの関連
解離性障がいは、過去の重大なトラウマ体験が原因となることが多いとされています。アイデンティティの分離は、トラウマからの逃避や保護の一形態として機能することがあります。
・機能的障がい
異なるアイデンティティが支配する時に、それに応じて異なる能力や振る舞いを示すことがあります。これが日常生活において機能的な障がいを引き起こすことがあります。
解離性障がいは、専門家の評価と診断が必要な精神障がいです。治療には精神療法や薬物療法が含まれることがあります。また、トラウマの処理やアイデンティティの調整にも焦点を当てた治療が行われることが一般的です。
なお、解離性障がいについてはまだ研究が進行中であり、理解が進展している領域でもあります。したがって、最新の情報を提供できる専門家への相談が重要です。
今回は解離性障がいについて大まかな説明をしました。日本での報告では約10%だということです。長く精神障がいを持った方を見てきましたが、筆者自身はこの障がいを持った方と会ったことはありません。ですが少なからずでも報告されています。次回ではもう少し詳しく説明していこうと思います。
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