先週のパニック障がいについての続きです。この障がいには3つの特徴があります。「パニック発作」「予期不安」「広場恐怖」というものです。共通する事は、予期しないタイミングや特定の条件下で強く感じる「不安」「動機」「息切れ」などの症状が現れる病気です。
1つめにパニック発作は、突然に不安や恐怖、緊張感などが急激に起こります。それと身体的な症状にも変化を見せます。通常は予測することは不可能で突然現れます。発作中には、心拍数が上がり、呼吸困難に陥って、めまい、吐き気、手足のしびれ、動悸、発汗、脱力感などの身体的な症状が現れます。
時間的には10分程度のでピークまで達してから、症状が緩和されていきます。発作自体が終わると、疲労困憊の状態と不安や恐怖の感覚が残ってしまいます。
こういった体験をした方々は、発作が再発する恐怖心や不安感、公共の場やコミュニケーションを交わしている場面など、特定状況に対して恐怖心や不安感を抱くことがあります。
これらの恐怖は、社交不安障害、広場恐怖症、特定の恐怖症など、他の不安障害と一緒に現れることがあります。心身症状や不安障害、うつ病などの症状とも関連している場合があります。別の回で紹介する予定です。
パニック障がいの症状が強い場合には呼吸困難になり、「死」に直面する感覚に襲われることもあり、当事者としては、常に発作の恐怖を感じることが、持続的に続くストレスとなります。
パニック発作は、認知行動療法、薬物療法、または両方を組み合わせた治療が効果的な治療法となっています。治療を受けることで、パニック発作の発生率や重症度を軽減することができます。
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加古川市のパニック障害を診察する病院・クリニック(14件) 口コミ・評判
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2つめの特徴として、1度パニックを自覚すると、その時の条件を記憶します。それからその後に似たような条件が起こると、再現される可能性があると、予測して発作が生じることがあります。このことを予期不安といいます。未来に起こりうる出来事に対する不安や恐怖感を指すパニック障害の一つの症状です。
経験が重なってくると、似た条件を回避するような行動になり、徐々に活動範囲が狭まってきます。
3つめの広場恐怖症は、パニック障害の一種で、広場や公共の場にて人が多く集まる場所で恐怖や不安を感じる症状をいいます。広場恐怖症を持つ人は、公共の場や人混みを避け、社会生活に支障をきたすことがあります。
広場恐怖症の症状は、パニック発作に似ています。広場や公共の場にいると、身体的な症状が現れることがあります。例えば、めまい、吐き気、心拍数の上昇、呼吸困難などがあります。これらの症状が起こると、危険が迫ってきているまたは危険の渦中にいると感じ、その場から早く逃げ出したいという衝動を感じます。広場恐怖症は社会生活に支障をきたし、仕事や日常生活に悪影響を与えてしまいます。
パニック障害は、突然異常な不安や恐怖を感じる病気であり、主な症状にはパニック発作、予期不安、広場恐怖がある。パニック発作は身体的症状が現れ、予期不安は将来の恐怖を感じ、広場恐怖は公共の場にいることが恐怖を引き起こす。治療には認知行動療法や薬物療法が用いられる。早期の治療が重要である。次回はパニック障がいの引き金となる状況などをお話ししたいと思います。
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